カルネ通関 in 羽田

海外の展示会に出展するにあたって、フラクシは展示物が小さいし軽いのであまりキャリアに頼らず、これまでハンドキャリーで持ち込んでしまうことが多かった。1月のPhotonicsWestは勝手がわからなかったので運送を頼んだけれども。

ハンドキャリーではさすがに無申告というわけにもいかないので、空港では税関で申告することになる。ドイツの某空港におけるバイオリンの一件を思い出せば。展示会の場合荷物は持って帰って来るわけで、有価物の取引を行っていないのだから原則関税はかからない。しかし、持ち込むたびに輸入税の支払いと還付を行うのはたいへん面倒というわけで、その担保としてATAカルネという書類を準備することができる。これは通関ごとの諸手続が簡素化される便利な書類なのだが、それでも出国・入国の度に持ち込む荷物と書類の記載に齟齬がないことを税関においてチェックしてもらい、カルネへ記載と捺印をしてもらう必要がある。つまり毎度税関には立ち寄らないといけない。

問題は、たいていの場合(免税窓口は別にして)税関窓口が出国後にあるということだ。ハンドキャリーとはいえ荷物は機内持ち込みにはしないので、流れとしては空港についたらまずハンドキャリーの荷物を持って税関に行ってカルネ申告→その荷物を航空会社カウンターでチェックインとなる。つまり出国後にある税関窓口はこの際使えないので、出国前に荷物を持ち込める窓口を探すことになる。なお入国時は、バゲージクレイムで荷物を受け取ってから税関があるので問題にならない。

この出国前の窓口を探すのが一苦労。海外の空港でも当然迷うことは結構あって、それが帰国の時のストレスの一つになるんだけれども、実は成田や羽田も見つけづらい。ということでここにリマインダー代わりに書いておく。

成田についてはATAカルネを発行してくれる日本商事仲裁協会の窓口で地図をもらえるから比較的楽。いつも使う第1ターミナルだと、出国ゲートの右端に小さい電話機がついていて、これで呼び出してしばらくすると、係の者が出国ゲートから現われるという寸法。

羽田は、国際線ターミナルが充実したのが比較的新しいためか、情報が少ない。一時は空港のターミナル外にある税関オフィスを訪ねないといけないのかと思ったのだが、そんなことはなかった。

探すのは出国ロビーにある「情報ひろば」だ。税関イメージキャラのカスタム君がお出迎えする、楽しみながら税関の仕組みを勉強できるというところ。実際に摘発されたパチ物のブランド品もずらっと並ぶ一角だ。お勉強中の子供たちをよけつつ、荷物をもって入っていくと、一番奥に扉があってやっぱり電話で呼び出す。

ちょっと迷うが、一回わかってしまえば海外に比べて全く楽だ。

一般的に海外の空港は小さいほどよい。でかい空港は役人の態度もでかい。フランクフルトもそうだが、CDGはでかい上にやる気がない。ミュンヘンはこれらに比べればだいぶよかった記憶。ウィーンは首都の空港だが悪くない。ドレスデンもわかりやすくてシンプル。去年のマルタ島に至っては素晴らしくフレンドリーだった。

羽田空港国際線ターミナルカルネ通関窓口への入り口。子供たちが熱心に勉強中。

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