LD励起Nd:YAGレーザー
TPOの励起用レーザーは、単体でも魅力的です。LD励起レーザーであるにもかかわらず、高いパルスエネルギーを取り出せます。
市販のLD励起レーザーではちょっと足りないけれど、もうランプは使いたくない。そんな用途に、ランプ励起レーザーのコストでLD励起の安定性を提供いたします。
仕様
- 方式:QCW-LD励起パルスNd:YAGレーザー
- 発振波長:1064 nm
- 繰り返し周波数:シングルショット〜100 Hz
- パルスエネルギー:最大20 mJ
- パルス幅:15 ns typ.
- ヘッド寸法:350 x 180 x 160 mm, 8 kg
レーザー増幅器モジュール
励起LD、ロッド、温度センサーを搭載した汎用の増幅モジュールです。
カスタムレーザーの励起コアとして、現在お持ちのレーザーのパワー増強用のアンプとしてお使いいただけます。 シングルバー、またはスタックされたLDを搭載したサイドポンプ型の励起モジュールです。
ロッド径と励起モードに応じて3種類用意しています。いずれも標準的にはNd:YAGロッドとNd励起用のLDが使用されています。
QCWモデル
- 搭載LDパッケージ:CSパッケージまたはGパッケージ
- 搭載LD数:3個
- レーザーロッド:直径2~3.5mm(type1)、直径5.5~4mm(type2)、長さ65mm以上
- 水冷仕様
CWモデル
- 搭載LDパッケージ:Gパッケージ
- 搭載LD数:3個
- レーザーロッド:直径2~3.5mm、長さ65mm以上
- 水冷仕様
CSパッケージのLDを3個搭載したQCWモデルの場合、ピーク励起パワーは最大900W(平均45W)となります。
お客様がご用意されたロッドとLDを搭載することもできますし、完成されたレーザーシステムの仕様に合わせて私どもからご提案差し上げることも可能です。
電子波長可変レーザー
波長可変レーザーの共振器内部に、電気的に回折波長を変えられるフィルター(音響光学チューナブルフィルター、AOTF)を導入したものです。AOTFに印可されるRF周波数に対して回折波長がユニークに決まるため、回折光に対して組まれたレーザー共振器はRF信号で制御できるようになります。安定、超高速スキャン、蛍光フリーの特徴を持ちます。もっと具体的には、
- 分散素子の回転や移動といった機械部分を含まないので安定です。
- 複数波長間のジャンプはAOTFの駆動特性で決まり、任意の2点間で1us以下です。
- レーザー媒質から出力されるバックグラウンド蛍光(自然放出光)の除去が容易です。
- 透過波長の制御はPC、スマートフォン、あるいは専用ハンドセットから行えます。
励起レーザーにはパルスまたはCWを適用でき、その仕様に応じた出力を得ることができます。
例えばチタンサファイア結晶に532nmのNd:YAG第2高調波CWレーザー(10W)を励起として用いたときの典型的な仕様は下記の通りです。
- 最大平均出力:1 W(@~800 nm)
- 波長可変幅:740~920 nm
- レーザー線幅:0.5 nm以下
- ランダムスキャン:1 us以下(任意2点間)
チタンサファイア以外にも例えば下記のような波長可変レーザー媒質でレーザーを構成することができます。必要な励起レーザーや達成可能な発振モードは媒質によって異なります。
- フォルステライト(Cr:Mg2SiO4):発振波長1180~1320 nm
- Cr:ZnSe:発振波長2350~2950 nm
- Ybファイバ:発振波長1030~1100 nm